日本の心・・・・ただの演歌じゃない 夜桜お七

中森明菜選曲 演歌集 -艶華-中森明菜選曲 演歌集 -艶華-
(2007/06/27)
オムニバス、テレサ・テン 他

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赤い鼻緒がぷつりと切れた   すげてくれる手ありゃしない
置いてけ堀をけとばして   駆けだす指に血がにじむ


赤い・・・と血・・・ここからすでにドラマがある。
困っている時に、直してくれる人はいなくて、置いてきぼりを蹴飛ばす・・・・
気丈な女だ。



さくら さくら いつまで待っても来ぬひとと   死んだひととは  同じ事
さくら さくら はな吹雪   燃えて燃やした肌より白い花



さくら・・・しかも夜桜。きっと月明かりなんぞじゃ白々見えるかも知れない・・・・
ここではピンクと表現するより、肌色なんだろうな・・・さくら。
愛して愛したこの私の肌より白い夜桜・・・



浴びて私は  夜桜お七
さくら さくら  弥生の空に  さくら  さくら  はな吹雪


そんな散って行く夜桜のような・・・・そんな私は夜桜お七
弥生の空に舞って行く・・・・そんな果かなく美しいはな吹雪



口紅をつけてティッシュをくわえたら  涙が ぽろり もひとつ  ぽろり



ケチを付ける訳じゃないが、ティシッュだととても現代風になる・・多分狙いなんだろうけれど
それまでは、時代劇のような画像が浮かぶのだけれど、ただこの曲は、間違い無く
通常の演歌の枠を超えようとした作品に思えるから、この箇所はそんな狙いとも思われる。

この場面のゆっくりなリズムが、今まで作って来たお七のイメ−ジを急展開させる。
気丈な女が涙を流す・・・さっきのリズムからあえてこの展開・・・



熱い唇おしあててきた  あの日のあんたはもういない
たいした恋じゃなかったと すくめる肩に風が吹く



ここには物凄い激しい男が求めて来た情景が浮かぶ・・・しかしその男は今いない
平気だって言い聞かせる自分の姿が、弥生の風が寒いのか?寂しいのか?



さくら さくら いつまで待っても来ぬひとと  死んだひととは同じ事
さくら さくら はな吹雪  抱いて 抱かれた  二十歳の夢のあと



いない人は二十歳の時の初めての人。気丈な女のセリフとしては初めてなのに、
抱かれるだけじゃなく、抱いて・・・ここに凄い凛とした態度が現れる・・・・




おぼろ月夜の  夜桜お七
さくら さくら 見渡すかぎり さくら さくら はな吹雪
さくら さくら さよならあんた さくら さくら はな吹雪



おぼろ月夜・・・あえてこのフレ−ズ。 前の歌詞に抱いて、抱かれた・・・に繋がる。
おぼろ月夜の灯りで、二人の愛し合う画像・・・・もうこれは美として成立
しかもそこに夜桜にお七・・・・そんなに激しく愛してもさよならなのか・・・・いつまで待っても
来ぬ人は・・・・

ティッシュを使ったのは、凛とした当時の女の人達のようなそんな女性を提唱するような
作詞の林あまりさんの粋な計らいなのかな?

それにしても、中々こんな良い歌には巡り会う事は少ないだろうなぁ・・・・
坂本冬実さんにも、俺にも・・・・
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